膵臓がんプラザ
膵臓がんプラザ

浜 幸寛(放射線科部長)

■認定医等
日本医学放射線学会専門医
日本核医学会専門医
PET画像診断認定医
日本放射線腫瘍学会認定医
がん治療認定医
乳腺専門医
医学博士

■略歴
1997-1999 研修医、防衛医大および自衛隊中央病院
1999-2000 海上自衛隊硫黄島航空基地隊
2000 防衛医大放射線医学講座助手
2005-06 アメリカ国立癌研究所留学
2006 アメリカ国立衛年研究所臨床腫瘍学研究課程修了
2007 防衛医大病院放射線部講師
2008 日本大学医学部放射線科兼任講師
2009 東京大学医学部附属病院放射線科非常勤医員
2009 江戸川病院放射線科部長

■専門分野
放射線腫瘍学、 分子イメージング

■所属学会
Radiological Society of North America(RSNA)
American Association for Cancer Research(AACR)
American Society for Therapeutic Radiology and Oncology(ASTRO)
European Congress of Radiology(ECR)
日本医学放射線学会
日本放射線腫瘍学会
日本核医学会
日本IVR学会
日本乳癌学会
日本内科学会

 

治療の方法

病状によって、また患者背景によって、若干の差異はありますが、一般的な治療の流れをお示しします。
 

1.初診外来
膵臓がんと診断された方で、当院での治療に興味のある方、あるいは治療を希望される方は、まず、一度、医師の診察をお勧めします。その際、現在かかりつけの病院から診療情報提供書に加え、画像データ一式(CD等の電子媒体)、検査結果のコピー、病理組織検査報告書のコピーがあると、円滑に診察を受けられます。治療の適応、回数について、医師より説明を受けます。その上で、治療を希望される場合には、治療の準備となります。

2.治療準備
治療が適切に、しかも無理なく完遂するため、種々の検査(CT, MRI, PET, 血液、尿検査、等)を行います。検査後、1,2週間で治療開始となります。治療回数は、所定の検査が終了し、治療が開始される時点で明らかとなります。

3.治療中
照射は原則として、月曜日から金曜日までの平日に行われます。照射の時間は約10分程度ですが、病状や線量、照射回数によって増減します。週1回を目安に医師の診察を受けます。体調に異変が無いか確認し、照射継続の可否を判断します。また、適宜、血液検査、画像検査を行い、慎重に治療を進めていきます。

4.食事などの生活上の注意事項
照射の3時間前までに食事はお済ませください。また、満腹の状態では照射を行うことはできません。照射前の食事は腹八分を目安としてください。飲水は照射の1時間前までにはお済ませください。刺激の強い食べ物(唐辛子など)、脂っこい食事、酸味の強いかんきつ類、アルコール類、炭酸飲料は、照射中は避けてください。また、極端な糖質制限やダイエットも避けてください。

5.治療後
3か月ごと定期健診となります。治療の効果を判定し、さらに再発の有無、放射線による晩期障害の有無を確認します。

6.治療効果
メリディアンは、手術や他の放射線治療と同様に、「所療療法」と呼ばれる治療の範疇に入ります。照射したところの癌を殺す効果はありますが、照射されていない部分に対しての効果は期待できません。抗がん剤は癌の増殖を一時的に抑える効果はありますが、膵臓がんを完全に撃滅する効果は期待できません。抗がん剤で目に見えない癌を抑えつつ、メリディアンで目に見える癌を撃滅するのが本治療の目的です。効果は、より大きな放射線量を投与すると、より治療効果が上がります。しかし、副作用も同時に出てくるので、両者のバランスを考慮した匙(さじ)加減が重要になります。我々は、この匙加減に重きを置いた新しい医療のスタイルである個別化医療(Personalized medicine, Precision medicineともいう)を心掛けており、オーダーメイドの放射線治療を提供していきたいと考えております。
遠隔転移がない手術不能な局所進行膵がん(UR-LA)に対して、抗がん剤のみで治療した場合と抗がん剤に放射線治療を追加した場合との治療成績が発表されています。臨床病期Stage T2-4, N0-1, M0の遠隔転移のない膵がん(腺がん)患者13004名の解析の結果が、発表されています(Zhong J, et al. Ann Surg Oncol 2018;25:1026-1033.)。膵臓がん患者13004名のうち、7034 (54%)人が抗がん剤のみの治療を受け、5970 (46%)が抗がん剤に加え放射線治療を受けました。結果は放射線治療を行った人の方が、より長生きをし、生存率の中央値も延長することが判明しました。1年後の生存率は、抗がん剤単独で治療を行った場合は41%でしたが、抗がん剤に放射線治療を追加した場合は50%となり、統計学的有意差をもって放射線を追加した群で生存率が高くなることが示されています。すなわち、放射線を追加することにより、4割しか生存できない膵がんが、5割で生存可能になったという報告です。この臨床試験では、MRIガイド下の放射線治療は行われておらず、旧来型の放射線治療が実施されています。旧来型の放射線ですら、これだけ大きな治療効果が示されていますので、最新鋭のMRI監視下での度放射線治療ではさらなる効果を期待しています。

7.副作用・合併症
(抗がん剤や、腫瘍そのものによる症状も含む)
食欲低下、嘔気、下痢、胃腸炎、消化管出血、白血球減少、膵炎、胆管炎、黄疸などが考えられます。これらの症状は、治療を行った方全員が経験するわけではなく、個人差が大きいのが実情です。抗がん剤を併用せず、放射線単独での治療の場合は、外来通院で治療が可能です。また、内服の抗がん剤(S-1など)を同時併用する場合も、ほとんどの方で、入院せずに治療が完遂可能です。重篤な副作用の頻度は1%未満です。

8.治療費

治療費:1照射につき75,600円(税込み)*外国人料金は別途お問合せください。
疾患、治療部位によって照射回数(10回から37回照射)が異なります。
詳細については、当院放射線腫瘍医にご相談下さい。

MRIdian(View Ray,Inc)はワシントン大学、ソウル大学、UCLA等、世界でまだ10台しか稼働していないMRIの目をもった最新の放射線治療機です。
日本においては、2016年に医療機器承認されました。

 

江戸川病院

社会福祉法人 仁生社 江戸川病院 (しゃかいふくしほうじん じんせいしゃ えどがわびょういん)
理事長 : 加藤正弘
院長 : 加藤正二郎
所在地 : 〒133-0052 東京都江戸川区東小岩2-24-18
電話 : 03-3673-1221  FAX : 03-3673-1229
最寄駅 : JR総武線小岩駅|京成江戸川駅
開設年月日 : 昭和7年3月11日
許可病床数 : 418床
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